みんなわかってくれないけれど、彼の匂いが大好き!好きな人の匂いだったら、いつまでだってクンクンしていたい……。そんな女の子、多いんじゃないでしょうか?
ただこれって、本当に理解を得られにくいんですよね。気持ちはわかってもらえても「そんなにいい匂いする?彼……」と変な顔で見られてしまうこともしばしば。
「このいい匂いが、どうして伝わらないの!?」じつはこの「どうして」は、ちゃんと科学的に理由が証明されているんです。今回は、女の子が運命の人を嗅ぎ分ける力を持っているってことを、科学を交えてお話します。
1. 女の子は「匂い」で恋をする
すれ違いざまにふわっと香る、その人の「匂い」。それは香水だったり、その人自身の匂いだったりとさまざまですが、いずれにしても匂いには、人の感情を掻き立てる強い力が宿っています。
よく女の子は「あの人、生理的に受けつけない!無理!」なんて言いますよね?男性にしてみれば、「俺のどこがダメなのか、ちゃんと言ってよ!」と文句の一つも言いたくなるもの。
そう言われれてみれば、「顔がなんか好きじゃない気がする」「喋り方が気に入らないような」「あのファッションセンスはないでしょ~」などなど、後付けの理由はいくらでも見つかるかもしれません。
でも実際のところ、女の子には「なんとなく。でも絶対に無理」という以上の理由は存在しないのです。
突き詰めると、それって遺伝子レベルでの「アリ」か「ナシ」かを判断しているってことなんですね。その遺伝子レベルでのアリ・ナシを、女の子たちは一体どうやって嗅ぎ分けているのでしょう?
……そう、今「嗅ぎ分けている」と言ったとおり、それこそが「匂い」!女の子は、匂いを認識する器官である「嗅覚」をフル活用して、恋をしているんですね。
人間の五感の中で、もっとも原始的で本能的なのが嗅覚だと言われています。たとえば「この肉じゃが、まだ食べられるかな?」と確認するとき、わたし達は無意識にクンクンと匂いを嗅ぎますね?あれこそがその証拠。
嗅覚は脳とダイレクトにつながっている感覚。とくに女の子は男性と比べて、匂い・香りに敏感だと言われています。
自分にとって良い匂いを持つ人を好きになりやすく、逆にそうじゃない相手のことは好きになりにくい、近寄りたくないと感じます。
これはもう、本能から湧き上がってくる感情です。だから「理由を説明してよ!」と言われても、無理なんですね。
じゃあ、好きな香水を使っている男性を好きになっちゃうってコト?と言えば、そう単純な話ではありません。
好きな匂いって、そんな表面的なものではありません。もっと深い、遺伝子レベルで定められています。匂いで「運命の人」がわかっちゃうっていうのも、そこが理由なんですよ。
2. 運命の人は遺伝子レベルで決まっている
ほんの一瞬、すれ違った瞬間。ふとしたタイミングで、そばにいった瞬間。ふわっと香る相手の匂いにクラっときたら。「あ、なんだかこの人いい匂いがする……好きかも」と感じたら。
それはあなたにとって、運命的な出会いだと言っても過言ではありません。それはちゃんと、科学的な実験により実証されている事実なんです。
1995年にスイス・ベルン大学のクラウス・ウェデキンド博士が「Tシャツ実験」を行いました。これは「人間は匂いで遺伝子の違いを嗅ぎ分けることができるのか?」という実験だったんですね。
どんな実験だったかというと、まず44人の男性に同じTシャツを2日間着続けてもらいます。その後49人の女性がTシャツの匂いを嗅いで、どんな反応を示すのかを調べたのです。
「遺伝子と匂いがどうつながるの?」と思われるかもしれませんので、ちょっと補足しましょう。
人間の体には一人ひとり、遺伝子のパターンが存在します。これはHLA(ヒト白血球抗原)のパターンと言い換えられるのですが、ちょっとむずかしい話になってしまうので、覚えなくてもOK!
このパターンは人によってそれぞれですが、似ている人・似ていない人が存在するんですね。親子だと似てきますが、他人であっても似ている・似ていないパターンがあります。
Tシャツ実験の結果、女性は自分の遺伝子パターンと似ていない男性のTシャツを「良い匂い」だと感じ、逆に自分と似た遺伝子パターンを持つ男性の来たTシャツを「イヤな匂い」だと感じました。
これは「お互いのパターンが違っているほどより強い子孫が生まれやすい」という動物的な本能から、無意識的に選んでしまうのだという結果になったのです。
他にも「遺伝子パターンが似ている男性=父親」ということから、間違ってもお父さんに恋をしないように……という、神様からのおくりものだなんて説もあります。
とまぁ、ちょっとむずかしい話になってしまいましたが……。「あ、この人の匂い好きかも♡」と感じた相手というのは、遺伝子レベルで相性の良い相手ということになります。
日常生活の中で、もしくはコンパやイベントで見つけたら、その人こそが運命の相手かも!せっかく出会えたチャンスを逃さず、アタックあるのみです!
3. 匂いだけがどうしてもダメ……な恋は叶う?
顔は好き、声も好き、性格も好き。それなのに、どーーーーしても匂いだけがダメなの!!!という場合、その恋愛の行く末は?
正直なところ、ちょっとむずかしいかもしれません。
匂いの好き・嫌いには理由がなく、本能レベルでの承認・拒絶です。ぎゅっと抱きしめられる瞬間、キスする瞬間、肌に触れる瞬間……どんなロマンチックなシチュエーションであっても、彼の匂いが耐えられない!どうしてもダメ!だったらどうでしょうか。
「鼻が慣れる」とは言いますが、やっぱりイヤな匂いはいつまで経ってもイヤなもの。脳と直結している嗅覚だからこそ、ゴマカシがききません。
悪くなった食べ物の匂いに慣れて、腐っているかどうか判別できなくなったら困りますよね?本能レベルでの拒絶って、そういうことなんですよね。
4. 匂いを使ってアピールしちゃえ♡
恋愛と匂いにまつわるエピソードは話題に事欠きません。たとえばふとした瞬間に記憶がフラッシュバックしたという経験をお持ちの方もいるのでは?
思い出の匂いを嗅ぐと、頭の中の引き出しにしまわれていた過去の記憶がまざまざと蘇ってきます。これこそが、脳と嗅覚がダイレクトにつながっている証拠。
匂いのパワーは強烈です。思い出の匂いを嗅ぐだけで、数年前の記憶が溢れ出してくるくらいですからね。
これを利用して、自分の存在を強く印象づける作戦はいかがでしょうか?香水でもハンドクリームでも何でも構いませんが、それを「あなたの匂い」として彼の脳に刷り込むんです。
ふとした瞬間、匂いとともにあなたの姿が脳裏に浮かべば、彼は自分があなたのことを強く意識していると実感するでしょう。
注意したいのは、匂いが強すぎたり個性的すぎる場合。相手によっては不快感を植えつけてしまいます。
「あいつのそばに行くと変な匂いがする」なんて思われては、100年の恋も冷めてしまいますよ。
5. おわりに
好きな人と匂いの関係性。「なんとなく」だったものが、じつは科学的に実証されているなんて驚きですが、女の子は本能的に運命の人を嗅ぎ分ける力が備わっているということがわかりましたね。
運命の赤い糸なんて古い話だと感じるかもしれませんが、駆け引きだけじゃない、もっと無意識レベルで惹かれる男性が、必ずどこかにいるはず。
匂いをたどって、自分の遺伝子と惹かれ合う人を探しに出かけてみませんか?